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「バーコードの森」(豊里友行)・・・後半

俳句で大事なものは主題です。(主題:作り手が一番何を伝えたいのか)
季語や切れ字を使うことで、主題が増長され、読み手に共感する幅が増えます。
また五七五のリズム。
このリズムが、詩情を豊かにしております。
まさしくこれらが、伝統俳句というものではないかと思うのです。

これらをなくすして俳句を作ることは、大変難しいことです。
彼の句を読むと、じっとしていられなくなり、何度も彼が作る句をまねてみるのですが、思うように作れません。
多分、僕自身が俳句ボケしているからに違いありません。
それを知るのは、彼が所属している「海程」の金子兜太さんの句を並べてみるとはっきりします。

梅咲いて庭中に青鮫が来ている 兜太

鮫となり晩夏の月を刎ねる二十歳
夜のパンに鮫のかなしみをぬる
青バナナむけば炎の鮫になる

兜太さんの句は前衛俳句と言って、自分の思いを前面に出してくるタイプ。
彼も同様です。しかも、彼がこの句を作られたのは20歳前後、その頃の僕は何をしていたのか思い出せないです。。。
前衛俳句がこの世に出された時、、これらの句を倦厭することがありましたが、今は立派な俳句と確立されております。

(注意:今時点で、新興や前衛と区別するものはありません。作者以外の第三者が作り出したものであり、作者はそれを意識して俳句はしておりません。また、どこかで触れることが出来れば、記載します。)
しかし、次に挙げる句はどうでしょうか?

 飽食
     の児歪む地球パズル
 飢餓

ここまで来ると、俳句はどのようになっていくのでしょうか。
俳句は海外にも広がり、季語、五七五では収まらなくなってしまいました。
果たして僕らはどこまでを俳句として触れていくべきなのでしょうか?
また、僕らが作る俳句は本当に俳句と言えるものなのでしょうか?

彼は新鋭21のメンバーです。
今後、どのような俳句となっていくのか、またそれらについていけるのか。
伝統俳句を作る僕としても、切磋琢磨していく必要があります。

<感銘句>
原発の列島ネガの百足湧く
花蘂のバーコード揺れ地球の誤作動
十字架の交差点きのこ雲何処行くの
九条の首狙う太刀鯉のぼり
ITの傘裏触れる蜘蛛の巣の傍受
街じゅう花いちもんめの百円ショップ
島包む百合の悲鳴はプラスチック
アジアの牙か双葉の目の辺野古
月も太陽(ティダ)も魚鱗の響(とよ)み島暦
さみしさの本音がはらり玉葱剥ぐ
有事ぽろぽろ星の音譜消す
寝転んだ季語も馬糞も銀河の野
かみんぐわ
      洞窟(ガマ)が吐くあけもどろ
うみんぐわ

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句集・歌集etc」カテゴリの記事

コメント

こんにちは===3
俳句の表記はいろいろあっていいと私は考えています。
ですがやはり俳句は内容で勝負ですね。
これからもどうかよろしくお願い致します。

投稿: 豊里友行 | 2010年6月 3日 (木) 16時08分

豊里さま

俳句は、何のために作るのかです。
若し、自分の感動を他の人に伝えたいのであれば、表記に関係なく、いかにして相手を感動させるかが勝負ではないかと思います。
その表現方法は、作り手の自由。
読み手と共感できることがあれば、その句は作られた意味があったということになります。

こちらこそ、今後もお付き合い願います。

投稿: 楚良 | 2010年6月 3日 (木) 22時01分

う~ん。
感慨不快ですね。

投稿: 豊里 | 2010年6月 4日 (金) 13時55分

ごめんなさい===3
漢字間違えてました。
これからもよろしくです。

投稿: 豊里 | 2010年6月 5日 (土) 20時35分

濁音がつくつかないでけで、全然違う意味になってしまうとは、恐ろしいです。。。
僕も気をつけなくては

投稿: 楚良 | 2010年6月 8日 (火) 01時00分

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