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星の地図(神野紗希)

俳句王国のアシスタントをされている方です。

どこの結社に属しておらず、思惟といえば「いつき組」ですかね。

なので、どこの俳人の方とも、気軽に接されて、彼女のスマイルに誰もがうっとりです。

(去年、地元にお見えになったときに、一緒に写真を撮って貰いました。家内には内緒です。)

大高翔さんのときに触れましたが、彼女の俳句には恋愛ものはありません。

10代、20代の方なので、恋愛句があっても良いのですが、「俳句王国」にも出てきません。

唯一はこの2句のみです。

 星涼しバス揺れるたび触れる肩

 セーターの袖の余りて告白す

これが彼女のスタイルであり、これが多くの方に好かれているのかも知れません。

1句目に彼女を一躍有名にした「起立礼着席青葉風過ぎた」があり、(『通った』ではなく、『過ぎた』と言ったところが、この句の優れたところです。)あと学生らしい句が続きます。

でも、恋愛句ないです。。(くどいですね

でも、否定句が多いことに気づきます。

 虹ほどの言葉は見つからぬだろう

 直線を引けぬものさし桜桃日

 不等式解けず夏木立の中へ

 風鈴の買われようとはしておらず

 ひきだしに海を映さぬサングラス

 曼珠沙華を失くしたような顔をして

 鬼灯や出来ぬ約束してしまう

 橋からは見えぬ満天紅葉かな

 寂しいと言い私を蔦にせよ

 溜め息さえ白くてどうすれば良いの

 頑張れと言いたくて言えなくて雪

 花びらのわたくしを避けるのは何故

 空梅雨やサイコロ振れば1ばかり

思春期の自分の思いとは裏腹に、別の自分が自分を演じている。

本当の自分はこっちにいるのに、誰も気付かないジレンマ・・・

でも、このジレンマは句集の最後には消えていきます。

先日、賞を頂いた友人の佐藤文香さんや高柳克弘さんが(いよいよ)句集を出されます。

紗希さんもそろそろ第2句集を出されてもいい時期ではないでしょうか?

どのような句集になるのか、とても楽しみです。

<他 感銘句>

この秋桜刈ったら風になるつもり

水澄むや宇宙の底にいる私

踏切を越えてより月肥大せり

月代や机上に広げたる海図

目を閉じてまつげの冷たさに気付く

アンテナをごちゃごちゃとして寒波来る

冬薔薇見渡せば海少しある

マフラーを巻いて海鳴り封じ込む

シーソーの片方ばかり花の散る

まなざしを虹へ反らしてしまいけり

月の味問うノルウェーの絵本かな

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句集・歌集etc」カテゴリの記事

コメント

やっと 気づきました^^*

楚良さん こんばんは~☆
って リンクして下さってたんですか
ありがとうございます
わたしも いただきますね^^♪

月代や机上に広げたる海図
目を閉じてまつげの冷たさに気付く

いいですね シンクロします

俳句は 虚の世界
いつまでも 瑞々しい恋を詠うことは 
可能かな~なんて 思っています(*v.v)。

投稿: 吟遊詩人 | 2009年6月10日 (水) 21時49分

吟遊詩人さま

初めてリンクさせて頂いたのに、もう気づかれてしまいましたか・・・
「俳句は虚の世界」
良い表現ですね。
嘘でも本当でも良い、作り手と読み手が共鳴できれば、そこで新しい世界が生まれます。(*^-^)

投稿: 楚良 | 2009年6月11日 (木) 22時10分

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