もぐら島 2
土は壁の両側に積まれ、通路の真ん中はうっすらとしているだけで、歩くには問題がなかった。
無音の世界。
足音は土の中に消され、普段、音に慣れ親しんでいる者には、ただ恐怖を感じるだけであった。
どこまで続くのだろう・・・
先には小さい明かりが見えるが、それはもぐら島の入り口であろう。
足元の土に気を取られ、走ることは出来ない。
一歩一歩着実に進むだけである。
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